縄目の撚り!
古代シュメール人のムダ毛処理については、以前に取り上げたことがあります。
今回は古代アラブ人です。
古代アラブでは、縄を体毛の上に転がし、繊維の束をねじることを利用して、つまり縄目の撚りによってムダ毛を抜いていたといわれています。
何ともすごい脱毛方法です。
ただ古代アラブ人って、想像できますか?
イスラム教が浸透する以前の古代アラブ人は、国家ではなく部族社会の集まりだったようです。
統一国家はおろか、社会共同体としても機能しているわけではなかったようです。
部族間の抗争は、水資源や様々な利権をめぐるもので、厳格なイスラム教以前は、野蛮な行為や略奪なども日常茶飯事だったようです。
そんな部族社会の古代アラブ人がムダ毛処理をしていたというのは、当然ながら美容目的ではないでしょう。
おそらく衛生上の対策だったと思われます。
ただ、部族間抗争は野蛮なことだけでなく、詩の優劣で勝敗を決めることもあったようです。何とも文化的な戦争です。
この流れはイスラム教以降、イスラム文化として科学、数学、哲学などの発展に繋がっていきました。
キリスト教と敵対するイメージがあるかもしれませんが、旧約聖書では、アブラハムと妻に仕える女中ハガルとの間に生まれた長男のイシュマエルがアラブ人の祖となっています。
一方ユダヤ人は、イサクの次男ヤコブの子孫です。
現在のアラブ人といえば、シリア人、パレスチナ人、エジプト人などが思い浮かびますが、実はスーダンやモーリタニアなどの黒人もアラブ人です。
要するに「アラブ人」とは、人種や民族ではない、といえるのかもしれません。