女性の脚の毛は薄い方がいい!
エレギーア形式で詩を詠むことで知られるプーブリウス・オウィディウス・ナーソー(Publius Ovidius Naso)の名言です。
と、いってもほとんどの人はオウィディウスのことは知らないかもしれません。
紀元前43年3月20日生まれで、帝政ローマ時代最初期の詩人です。恋愛エレギーア詩による多くの詩を残しています。
「女性の脚の毛は薄い方がいい」
このように発言したのは紀元前2年のことだとか。
彼の著作には、『女の化粧論』という化粧術についての詩作があったり、『恋の技法』などがあります。異性を誘惑し、虜にするための手練手管のマニュアル本となっています。
そんなオウィディウスは、ローマ皇帝のアウグストゥスにより、トミスに配流されてしまいました。トミスという場所は黒海に面した港町です。この時代、ローマの勢力圏としては最果ての場所ともいえる地でした。
ちなみに現在は、トミスはルーマニアのコンスタンツァとなっています。
どうやら、オウィディウスの『恋の技法』はアウグストゥス帝により紀元前18年に制定されたユリア法に抵触していたのでは、といわれていますが、本当の追放の理由は分かっていません。
このユリア法は獣姦や姦通などの行為に対して刑罰を設定した法で、『恋の技法』には姦通となる行為が扱れています。
それはともかく、古代のローマ帝国の時代にムダ毛処理について言及した詩人がいたことは驚きです。