平安絵巻の脱毛とは?

引眉こそが日本最初の脱毛!

日本最古のの脱毛は、おそらく平安時代ではないかといわれています。

平安絵巻には、目と眉毛の間が広く開いた「引眉」という独特な形の眉毛をしている女性が多く出ています。眉毛を抜き、そこに眉墨を入れるものです。

平安時代では、整った丸い形の眉毛が美しいと思われていたようです。
そのため、額の形を整えるために、毛をトリミングすることが平安貴族の女性では、常識的なことだったようです。

ムダ毛処理というより、トリミングや「引眉」のための脱毛だったわけで、これは「枕草子」や「源氏物語」にも出てくることだったようです。

この「枕草子」は、執筆時期は正確には分かっていませんが、西暦1001年には完成したといわれています。

「源氏物語」の文献初出は1008年ですから、まさに時代は平安時代中期です。

平安時代は、794年に桓武天皇が平安京に都を移してから鎌倉幕府が成立するまでの約390年間を指します。二つの作品は、その中期のもので、当時の貴族階級の女性たちが美に対して行っていたことが記述されているわけで、実はこの面から読んでも興味深いものです。

ちなみに、この時代、ヨーロッパではバルカン半島全土を回復したことで最盛期だった東ローマ帝国が衰退へと向かう時代です。
トルコ系のイスラム王朝が台頭し、東ローマ帝国の脅威となっていました。

また1054年には、ローマ教皇とコンスタンディヌーポリ総主教が相互に破門したことで、東西教会の分裂が決定的となりました。

日本最初の脱毛時期には、世界で様々な動きがありました。

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