ネアンデルタール人も脱毛?

貝のピンセットで毛を抜く!

ネアンデルタール人(Neandertaler)もムダ毛処理をしていた!
と、断言することはできないかもしれませんが、ネアンデルタール人の壁画に、貝をピンセットのようにして毛を抜く様子が描かれていました。
石をナイフのように研いでいたりもして、それで毛を剃っていたともいわれます。

約40万年前に出現し、2万数千年前に絶滅したとみられるネアンデルタール人も「体毛をそる」という習慣があったとすれば、現在のムダ毛処理に繋がる最古のものとなるでしょう。

しかし、現代のように美容目的ではなく、衛生面の知恵だったようです。
当時の生活環境は、決して衛生的なものではなく、体毛にシラミがついたり、寄生虫の温床になってしまていた可能性もあります。そのための脱毛が行われていたようです。

ネアンデルタール人は、ヨーロッパ大陸を中心に西アジアから中央アジアにまで分布していて、火を積極的に使用していました。
現生人類の直接的先祖でないようですが、現生人類のゲノムにネアンデルタール人の遺伝子が数パーセント混入しているようです。

あまり知られていませんが、動物の皮をなめした防寒用コートが作られたり、シカやオオカミの歯を利用した、ペンダント状のものが発掘されています。
その一方で、共食いの風習があったとも考えられています。食人行為です。

まだまだ謎の多いネアンデルタール人ですが、脱毛をしていたとするなら、何となく親近感も出てきます。

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