オーリピグメント
ラテン語ので黄金色の顔料を意味するオーリピグメントム(auripigmentum)に由来する石黄ですが、これはヒ素の鉱石鉱物の一つです。日本では北海道の定山渓、青森県の恐山、群馬県の下仁田町にある西ノ牧鉱山などで知られています。
かつて黄色顔料として利用されていましたが、現在は毒性が明らかになったため、ほとんど用いられていません。
さらに、古代ギリシャ、古代ローマ帝国、古代中国では、医薬品や化粧品として扱われ、取引されていました。その中で、古代オリエントではムダ毛処理に使われていました。
いわゆる脱毛剤ですが、石黄(Auripigment)に消石灰、デンプンを混ぜ合わせてペースト状にして使用していました。これが「Rhusma turcorum」という脱毛剤です。
古代オリエントの女性は、毒性のある「Rhusma turcorum」を日常的に使っていたわけですから、今から考えれば恐ろしい話です。